身体を作ることは、
心を表現する身体を作るということ。
地唄舞には、二つの側面があります。
まずは、<身体と心を鍛えるといこと>そして<芸術として真の美を探求分かち合うということ>です。
地唄舞は、江戸時代から女性の嗜みとして発達してきました。
これは、礼儀作法、所作が美しくなるというだけでなく、当時の女性のエクササイスという側面もあったと思われます。
「タンデン」という言葉が今多くのところで言われていますが、地唄舞もタンデンで動く身体使いです。他のところは身体をほぐして柔らかくし、決して無理な身体使いはしません。「ねじり」と「のばし」で、身体を大きく、柔らかくしていきますが、その時に、無理な姿勢で膝、腰などに負担をかけることはしません。膝、腰が痛いとき、それは間違った動きや形をしていることが多いのです。また、ゆっくりな動きなのですが、その中に確実なとめを入れます。身体の芯をとめる。とめる、待つ、これが重要です。まだまだいろいろ有りますが、これらを呼吸法と一緒に行います。
身体を作ることは、心を表現する身体を作ると言い換えられると思います。
頭で考えるのではなく、心で考える(ハートで考える)という言葉がありますが、これは頭以上に身体に、ものを考え、伝える力があるということではないでしょうか。
心を穏やかにし、真摯に舞うとき、本当の美、内面の美が溢れ出てくるのです。
何かにぶつかったとき、頭ではなく、身体で考えるということも大事だど思います。